構造の成り立ちと空間の区別を分離して考えることを基本としている構法だからこそ、住まい手の多くの要求に応える建築システムとして研究開発が続けられ、愛される家づくりへと成長しました。
欧米の住宅に似せてつくられた、住宅を限定された「ルーム」で考えるやり方は、耐久性はあっても、暮らしの用に応えられず、住みづらい家になってしまいがちです。目的限定別の「ルーム」重視の設計は、どちらかというと日本人には馴染まず、これに対して、「無限定空間」ともいうべき、部屋と部屋が自由に連なり、生活の用にあわせて間仕切りなどを可変させていく考え方が生まれました。これには、部屋を区切るために林立した柱が邪魔になります。自由な大空間を実現するためには、丈夫な躯体(スケルトン)が必要で、あとは生活にあわせてしつらえ(インフィル)を、という考え方がクローズアップされるようになりました。
写真は、再築された民家です。昔の民家は、躯体としつらえが巧みに別れていました。建具や仕切りがうまく使われ、家族の成長や季節の変化にあわせた変化ができました。 新ロケット構法の家は、建物の躯体が極めて丈夫です。広い空間が実現出来ます。そして、その空間を、生活・家族にあわせて変化させていくことが可能です。それは、構造の成り立ちと、空間の区分が分離して考えられているからです。
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